株式会社名港葬儀 代表取締役 草野 信也様  インタビューNO.3

CIMG3820.JPG◆結び癖

草野さん:アイデアがどんどん出てきて、こうしたい、ああしたい、

というのがいっぱいある。

だから面白い。いろんな会合に行って、何かコラボできないかとか考えて、

いろんなことがしたい。仕事を結びつけるのが癖。しょうがない。笑

 

田畑:その結びつける考えが出てきたのは、

草野さんが5代目になってからではないですよね?もっと以前から?

 

草野さん:はい。社長になってからではないですね。前からです。

4代目の時、従業員でありながら社長代行をやっていたんです。

実際、5年ちょっとは社長業としてはやってはいるんですね。

4代目になった時に、社内のことは、全て私がやっていた。やらなければ潰れてしまう。

給料もらえなかったら困るし。笑

 

田畑:そーいえば、初めてあった時、先代が自殺したと聞きましたが。。。

 

草野さん:はい。3代目が飛び降り自殺したんです。会社のことを思えば、

飛び降りはしないでほしかった。ウツにかかってしまって、死のうと道路に飛び出してしまう。

ご近所さんもドン引きしてしまいました。しかも、3代目(娘さん)と4代目(娘婿さん)が離婚裁判もあった。

 

くちゃくちゃ。

 

しかも、そんな時に、番頭さん、お金もって500万もって逃げるし。。。。

 

田畑:マジですか!?だから、「俺がやる!」って話にしたんですね…。

 

草野さん:いろんな活動をしたり、組織化したのは、私の代からですが、従業員の時から、

社長代行をやっており、今と同じ仕事内容をやっていたんです。

 

 

◆なんでオレがやらなアカンねん!って思わない?

田畑:私でしたら、従業員の時、そんな状態だと、

「なんでこれを俺がやらなアカンねん!」と激怒しそうですが。

草野さんは、そんな想いはなかったんですか?

 

草野さん:うーん、そんなことよりも、お客さんが困るのが嫌でしたね。

何でもそうですが、チラシでも、相手が読みやすいように、伝わるようにっていうことに想いがあります。

 

田畑:なるほど。相手に伝えたいという気持ちがあって、そこに視点がいっていますね。

「なぜ俺がやらなきゃいけないんだ」という自分視点ではなく、

これをやることによって、お客さんがどうなる、という視点でたつと

そんな風に思わないという現実が待っている感じがしました。

 

自分に矢印むくのか、

いいものをつくってお客さんがどうなるのか、という所を見る矢印にするかで、

違うんですね。

 

草野さん:うん。そこはこだわりますね。お客さんありき。

例えば、ビラとか、高齢者対象に対しては、おばちゃんが読めないチラシをつくっても

しょうがないわけですよ。色盲の人もいますし。伝わらなければ、意味が無い。

 

田畑:それだけの想いをもっている人はなかなかいない。

以前のサラリーマンの私は、結構、自分視点だったと思う。お客さんが困っているのだから、

それに対して気持ちを考えて、そこにフォーカスする。草野さんは、それをもともと持っていますね。

 

草野さん:そう?わからない(笑)

 

◆社員と社長の意識の差

田畑:少なくとも、先代の社長さん達は、自分視点だったと思う。だからうまくいかなかった。

 

草野さん:常にお客さんを見る。お客さんの気持ち。その気持ちを叶えるため、

自身を整えなければならない。なので、自分の働きやすい環境を自分でつくるんです。

 

田畑:なるほど。中小企業さんを見ていると、私も従業員だったのでわかるのですが、

社員と社長の(お客さん目線やお客さんへの想いの)意識の差が、

少なからずあると思うのですが、草野さんはどのように感じてますか?

 

草野さん:まあ、それを一緒にするのは無理な話。自分目線でなければいい。

お客さんの目線であればいいと思っています。お客さんのために思って動けばいい。

社員が、お客さんに何かやってあげたいなら、いいよって言う。プランに入っていなくても、

花や故人の好物をお供えとして提供してあげたいんだったら、OKですよね。

 

逆に、もっと自分で考えてやってちょうだいって思う気持ちがあります。

 

逆に社員からやってみたい、やりたい!と言ってほしい。

私は「やっていいよ」というだけです。笑

 

田畑:社員さんが自由に出来る環境をつくってるんですね。

 

草野さん:そう。勝手にやってくれる方がいい。楽しいし。こっちも楽。笑

少人数でやっている分、ガチガチに固めたくはない。

ただ、社員さんには、一応一言だけ報告ちょうだいねということだけです。

 

私の性格もあると思うのですが、自由がないと窮屈。

 

◆周りの目を繊細に感じる

実は社長となってから、奥さんが「働こうか?」と言ってくれたけど、「いらん」と言いました。

社員も、奥さんがいると気を遣う。

そして、この建物の5Fでただで住めたけれども、、、。通っているんです。

社員が働きづらくなると思うんです。

 

田畑:そこは、とても気を遣っているというか、繊細ですよね。

周りからどのようにみられているか?って感じているんですね。

 

草野さん:当たり前ですが、横断歩道でほんの2~3mのところでも、信号無視はしない。

小学生の子供とかもそんなのは見ているし模範でありたい。

そして、タバコも。

私はタバコを吸いますが、会社の建物の前や付近では、従業員含めタバコは吸っていません。

他の人が見て嫌だなと思うことはもちろんですがしません。協力企業の皆様も同じ。

 

田畑:そんな価値観をもってやっているのが自然体。私利利欲は置いておいて、という感じが致します。

 

草野さん:給料などでも、多くをもらってもいいけど、7割くらいは広告宣伝費にまわせばいいと思っています。

会社あっての私ですから。そして、利益なくしての社会貢献は出来ない。

 

田畑:そうそう。私もいろんな人と対話させて頂いている中で、上手く行っている人はお金を溜め込んでない。

何か入ってきたお金を流す作業をしている。将来のために、投資するために何が出来るか、

投資→回収をうまく回している人が、中小企業の社長さん、フリーランスの人で、うまくいっている。

 

草野さん:はい、サイクルは大切だと思います。

 

田畑:お金は生もの。うまく流す。川とドブの違い。新しい水、お金を流してやるというのは、

そんな人達は感覚的に知っているんですね。

 

草野さん:私は、魚と一緒と捉えてる。生ものなのと、エネルギーなので動き続ける必要がある。

それは、誰に教わったということは無いけど、わかりますね。

 

田畑:草野さんは、人生や実際の生活の中で学ばれて、力となっている感じがしますね。

 

 

◆知識ではなく経験を

草野さん:あまり難しいことはわからないけれど、自分に変化をつけていかなければならないとは思っている。

そして、いつも具体的に知りたいなと興味をもっていますね。

 

田畑:興味ですね。頭でっかちで、知識だけ入れて、わかった気がしている人もいると思うんですよね。

知識が入って、わかった気になるんだったら、知識なんかいらない。

目の前にいる人や現象から学ぶことが大切。体感して経験して学ぶ。

あまりにも、情報が氾濫しているので、体感・経験していないのに、もう知っているように感じてしまう、

勘違いが反映している感じも受けます。(私もそういうことが多いのですが…苦笑)

 

草野さん:一回○○○研に行ったんですね。知識・頭だけでしたね。

「一歩外に出てしまうと何だったけ?」となっちゃった。

知識だけでなく、裏づけされたものが無いとお客さんは納得しない。

 

田畑:私も研修会社をやっているのですが、権威をもっている人の知識をもって生きるのか、

自分で経験・体験したことをもとに、やっているのかで、伝わり方が雲泥の差がある。

それを考えると草野さんは経験、体験で生きてこられたので、自然体だし、なぜかとても伝わりますね。

 

草野さん:自分が、経験・体験した方が面白い。

 

◆名港葬儀、葬儀一担当制の強み

田畑:あっーーーーー、もうだいぶ時間が過ぎてますね。

約束の時間過ぎていますが、大丈夫ですか?申し訳ありません。熱中しすぎました。

 

唐突ですが(笑)、草野さんがアピールしたい商品などありますか?

 

草野さん:アピールしたい商品ですか。笑

 

うちの一押しは、「葬儀一担当制」です。従業員のお葬式に対して情熱が注げる。

他社にない細かいケアが出来る。これが強みです。

 

田畑:葬儀一担当制なんですね。大手さんなどは、どうやっているんですか?

 

草野さん:そーですね。大手さんは、各担当者数人で1つの葬儀をおこなっています。

夜間受注の人、お通夜担当者、葬儀担当者、集金の人、香典返し、お墓等々、

みんなバラバラなんです。私どもは、お通夜と葬儀一連の流れなので、一担当者がつきます。

夜間受注担当者だけ違う場合がありますが。

 

そのほうが、喪主さんも安心するんですね。

 

一人の担当者なので、いろんな相談もしやすい状況にしています。

大手だと、担当者の引継ぎがうまくいっていない場合があり、通夜と葬儀の引継ぎがうまくいかないんです。

喪主さんに「これ何でしたっけ?」と葬儀担当者さんが聞かないといけない状態となる。

バトン式なので、うまく伝わっていないとクチャクチャになる。

 

そして、新卒などで、業界経験が無いと難しい職種でもあります。どうしても言葉が軽くなったりしてしますんです。

 

弊社は一担当制で経験豊富なスタッフがいますので、ご安心して任せて頂きたいと思います。

 

そして、良いか悪いかはわかりませんが、私自身が担当するときもありますので、

その時社長と名乗らず、一担当として、お葬式をやらさせて頂いています。

 

田畑:相手に気を遣わせないようにですよね。

 

草野さん:そうです。

 

◆終活の大切さ

 

田畑:そろそろ、まとめさせて頂きますね。

今日、インタビューさせて頂いて、

 

私は「死」ということを直面させる場所、そんなサロンなどがあるととても良いと思いました。

言い方悪いですが、

 

一度の人生をダラダラと過ごしている人もいる中で、

「死」を直面することで「生」が活きてくる感じがしましたので、それがとてもいいと思いました。

社会全体も、時代もそちらに向かっている気がするからです。

 

草野さん:ホント、そうですね。

終活をして、自分の最期を決めてしまえば、この後とても人生楽しく、気が楽になると思う。

「私ポックリいってもいいわ」となる。

 

そういう、裏打ちしたもので人生を謳歌してもいいじゃないかと思うんです。

そんなことを感じられる場所にしたい。サロンも1店舗だけではなく数店舗もちたい。

 

田畑:今、草野さんの話を聞いて、子供の夏休みの宿題のイメージを持ちました。

私も小学校の時そうでしたが、8月末で宿題をバタバタやってしまっていました。

それを7月中に宿題終わらせておこうよ。って感じ。宿題終わって、すっきりして8月を過ごしましょうよって感じがした。

 

そんな感覚?

 

草野さん:そう(笑)7月中とは言わないまでも、1日1ページやっていく。

 

田畑:子供の宿題は学校から出されるけど、そんな仕組みで社会に提供しているところってないと思う。

 

草野さん:ないですね。

 

田畑;ぜひとも、新しい価値を社会に提供していってほしいと思いました。

私の「してほしい」という表現が何か他人任せな感じですが、それに対して何か手伝いたいです。

 

 

◆事前にお墓に行きましょうツアー、散骨模擬体験ツアー

草野さん:勉強したいというシニアの人はいっぱいいる。だから、シニアセミナーとかやりたい。

その人達に認定を渡して、終活のアドバイザー、インストラクターみたいになって、

次の世代に伝えていけるようになりたい。

 

宣伝塔。いろんなことをつくる場所をつくる。

 

事前にお墓に行きましょうツアーなどね。笑

 

今、実際9月9日に散骨模擬体験ツアーをやります。

実際の海に行き、散骨するポイントまで行って、散骨します。模擬なので、塩なんですけど、、、。

そして、追悼の場所で写真撮影します。

 

田畑:「死」というテーマで、それに反しての楽しい感じの「ツアー」をやるのがすごく興味深い。

 

草野さん:そうですよね。体験型にしたいんです。これから「自分の骨壷をつくろう!」とか、

瀬戸、常滑などに行ってやりたいのもあります。活性化したいですね。

 

田畑:今までタブーなところを楽しく表現して、身近なこととして受け入れられていくというのが

とても良い感じがしました。

 

CIMG3816.JPG草野さん:体験型、セミナーなどやっていき、お客さんを飽きさせない。

面白い場所をつくっていきたい。

「名港葬儀さん、今日何やってるの?」というので、面白い場所をつくりたい。

活き活き終活セミナーみたいなのもやりたい。

 

田畑:葬儀って敷居が高い、一般的には縁がないところ、

そんな敷居を全部ぶっ壊す、そんな活動をやっていくんですね。

 

草野さん:そうなんです。先日も、シンガーを呼んだり、お坊さんで唯一の落語さんをやっている方をよんで、

歌ったり、落語をしてもらったりした。

遊び心なんです。

また、入り口でロウソクなど、寿司のロウソクとか、珈琲カップのおロウソクなど販売していますよ。

 

CIMG3819.JPG田畑:そのロウソク帰り見させてくださいね。

死に対しての軽さというか、身近さ、が今後は求められていくと思います。

 

私個人の意見では、「死」は特別なものとしての意識をもたせて、

葬儀屋さんは敷居が高く、何か特別なものとしてみていた感じ

がします。草野さんからはそんな雰囲気が全くない。

 

草野さん:そーですか?笑

町内の人と飲んで、深夜2,3時でも遊ぶし、ワイワイやってるからかな。だから、みんなと繋がるですけどね。笑

 

田畑:私の意見として、葬儀屋さんの社会のイメージをぶっ壊したいと思いました。

 

◆葬儀屋さんは何も特別なことはない

草野さん:葬儀の仕事も、普通の商売と変わらないはずなんです。

値段の交渉もあっていい。特別なものは何も無い。数万で来て、これでなんとかしてくれないか?

というお客さんがきて頂ければ、それはそれで送って差し上げたい。

CIMG3817.JPG

田畑:そうそう。対等じゃないイメージが葬儀屋さんにはある。

必ずやらなきゃいけないことだから。

今までの葬儀屋さんは、そこに甘えがある感じがする。

 

草野さん:そうですね。逆にね、お断りするお客もいますよ。

「お前、龕屋(ガンヤ)だろ。金払うからやれよ。」

っていうお客さんもいる。(ガン=棺桶/葬儀の昔の言い方)

 

この時は流石に断りますね。

満足葬儀は、お互いの気持ちだと思うんです。

 

そんな方と向き合って、全力で葬儀をやれるかというと出来ない。その時は断る場合もありますよ。

プライドを低くしてやる必要もないと思う。「御縁がなかったことで、、、」と丁寧にお断りします。

 

田畑:いろんなお客さんがいるんですね。ぜひ、サロンを展開していってください。応援致します。

時間をオーバーして申し訳ありませんでした。

インタビューはここまでとしたいと思います。ありがとうございました。

 

草野さん:はい、こちらこそ、ありがとうございました。

 

※話が盛り上がり、時間を大幅にオーバーしてしまったのにも関わらず、やさしく・楽しく対応して頂きました。
ありがとうございました!

 

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