株式会社ファイン 代表取締役 小出 孝典様
◆はじめに
今回の社長さん紹介は、株式会社ファイン 代表取締役 小出 孝典さんです。
小出社長とは、ある介護関連の経営者の会で、一緒のテーブルになり、いろいろお話をさせて頂きました。そして、何かとても惹かれる人柄でしたので、インタビューをお願いしたところ、快く引き受けて頂きました!
株式会社ファイン
代表取締役 小出孝典様
<会社概要>
■社名:株式会社ファイン/ファインオート
■本社:〒463-0037 愛知県名古屋市守山区天子田2-1701
■事業内容:新車・中古車販売/買取/車検・整備
板金塗装・修理/各種カーパーツ販売 他
■設立:平成20年4月
■従業員数:7名
■ブログ:http://ameblo.jp/fineauto-2011/
◆鍼灸院開業
田畑:この度、社長インタビューのために時間を頂きありがとうございます。
小出さん:いえいえ。笑
田畑:先月、7月7日に「くすのき鍼灸院 接骨院」開業されましたよね。どんな様子ですか?
小出さん:はい、1ヶ月くらい経ちますが、良い流れが出来ていると思います。
田畑:開業して1ヶ月なのにそれはすごい!良い流れができてるんですね。
小出さん:はい、開業するに当たって、4人1チームで行なったんですね。一般的に鍼灸院など1人で開業準備を進めるんですが、今回4人でやったおかげで、いろいろ仕事の分担ができて開業までいけました。それが良かったんだと思います。そして、1人で考えるのではなく、4人でお客様のことを考えられたのも良かったですね。
みんなで「どうしたらお客様がよろこんでくれるか?」って考えるんですね。
そして、私は、お客さんが喜ぶために、若いスタッフさんにどうアドバイス・指導していくかも私自身、本など読んで勉強しているんです。
◆「For you」の大切さ
田畑:4人でチームを組んで、開業まで到ったのが良かったんですね。ちなみに、小出社長は、どんな本を読まれるんですか?
小出さん:内藤誼人(ないとうよしひと)氏や永松茂久氏の本を今、読んでますよ。
(小出社長は、わざわざデスクまで行って、本をとってきてくれました。)
本から学べることもいろいろありますよね。
心理系とか社員のモチベーションをあげるためになども読みます。当たり前のことを書いているんですが、忘れがちになってしまいます。
若い子達に教える時に、こういう知識も持っていたほうがいいのかなと思って読んでますね。
田畑:社長としていろいろな本を読んでおられるんですね。お会いした時から思っていたのですが、小出社長って、何か興味をもってしたりして、それを行動に変える力って、ありますよね。鍼灸院開業もそうですし。ある面、子供みたいです。私としては褒め言葉なんですが 笑
興味をもって何でもやろう!とするエネルギー。本を読んだりして、人に教えてたりすることのためだけなんですか?
小出さん:それもありますが、いつも何かの役に立てばいいなって思っています。知識も、人としても。
自分の事業にかかわることでなくても、接骨院やりたい!という人がいれば、その人が成功するようにアドバイスしていきたい。お金をもらうことが目的とかではなくて。
そんな時に、何か役に立てればいいなって思うのです。
小出さんに相談したら成功できたって言ってくれると嬉しいし、そこから私の仕事に繋がればいいと思っています。
「やったから、何かくれよ」というのではなく、自分の目の前の人に対して、自分の出来ることをしてあげようという風にしたいんです。
この本、長松茂久さん、斉藤一人さんの弟子なんですが、結構単純な教えなんです。
「For you」と言って「相手のために何かしてあげれば、必ず自分にかえってくるよ」ということをいろんな例を出して紹介しているんです。
その中で、効率的でなく、非効率でも相手のため動くと必ず自分に返ってくるという考えなんです。
会社員時代含め、数年前まで、僕は、効率性を求めて、利益を求めて、稼がなければならない、稼がなければならない、ならない、ならない、ならない、、、、(笑)と考えてた。
結構そうだと思うんです。そうじゃないですか?
田畑:はい、そうだと思います。すごくわかります。
小出さん:そして、お金を気にせずに何か相手のためになることをやろうって思って動き出してから、勢いがついてきた感じなんです。そういうことがすごく大事だと思うようになったんです。「For you」を全員がすれば、この社会ってスゴイことが起きると思うんですよね。でも、なかなかやっぱり、みんな自分がかわいいというのもあるじゃないですか。
『まず目の前は、人より自分だろ!』って。笑
でも、僕は目の前の人が幸せになってくれるように、何か自分が手伝うことが出来たり、協力できることは惜しまずにやろうということをし始めてから、いい人に会えるようなったし、いい人を紹介してくれるようになった。出会いに繋がったり、いい形で仕事が繋がってきてから、お金の計算をあまりしなくなった。
◆「For you」への転換期
田畑:なるほどですね。小出社長が、もともと利益、お金を求めていたと思うんですが、そうじゃなくって、「For you」であったり「For us」であったりするところまでに行くのに、何か転換期があった感じがするのですが、何があったんですか?
小出さん:そーですね。
お客さんに助けられたからです。お客さんが私に「For you」のスタンスでいてくれたんです。
田畑:へぇ~、お客さんが「For you」でいてくれたんですか。
小出さん:そう。私が、独立した時に「For you」でいてくれたんです。
僕は、もともとT系のディーラーで働いていたんです。その時から、社内講習とかでも「お客さんのために」などは言われてました。
今思うと、そう言われるけれども「お客さんのために」ってなかなかなれないと思うんですよね。それを考えようと思っても「なってるつもり」になっているだけだったんです。今の自分からみると「つもり」なんです。
以前の僕は、自分が効率的に出来るためには、、、とか、これを受注すれば、いくら売上が入ってくると考えてしまっていました。そんな感じで働いていたんですよね。
当時、売上がアップする等を考えると若かったのでモチベーションが上がったのは上がったんです。そこは自分ありきで仕事をやっていた部分があった。
注文がもらえて、嬉しかったし、まあお客さんが喜んでくれることもあったと思うけど。これ受注したら目標数字が達成するぞ、「よっしゃー」ってね。笑
正直、今振り返ると、お客さんの優先順位は2番目になっていた感じが致します。
当時は、最優秀新人賞も受賞させてもらったんです。そんな風で、結果が残せたんですけれども。。。
田畑:結果残せたんだけれども。。。。
小出さん:独立したいっていう気持ちが大きくなっていったんです。それを考え始めた頃、T社を退職するとT社の看板がなくなるわけじゃないですか。
周りからよく言われたんですよ。「Tの看板が無くなれば苦労するよ」って。まあ、そーですよね。看板がなくなったら、「小出孝典」で勝負しなくてはならないじゃないですか。
知名度が最初無いわけですし。
でも、その中で、色々不安がある中で、勝負に出たんです。
そしたら、お客さんは会社から出ても助けてくれたんですよ。ありがたいことに7~8割の人が私から保険に入ってくれたんです。私から保険を入るということで、切り替えてくれたんです。
この時、私がとてもとても不安だったけれども、お客さんから助けていただいているということがわかって、ありがたみ、感謝する気持ちが湧き出てきたんです。
自分が一番苦しい時に気が付いたんです。
その時、幸せに仕事が出来た。そのお客様達が私のところで保険を入っていなかったら、私がどれだけ仕事がしたくても、仕事が出来ないですよね。お客さんが与えてくれた。助けてくれた。そんなお客様達に感謝ですよ。
お客さんが私に「For you」をしてくれたんです。これが僕の「For you」になった大きなきっかけ、転換期だと思います。
それで僕は返していかなければならないと思ったんですね。
◆恵まれた大手企業からの独立するエネルギーって?
田畑:そうですか。お客さんが「For you」のスタンスだったんですね。その経験を受けたから、返したいと思うようになった。
また、小出さんってがんばり屋に見えるんですよ。そして、力もあって能力もあって、エネルギーも高い。
もともとT社のディーラーにおられたということで、そこの営業から飛び出て、何かやってやろうと思ったわけですよね。
そのやってやろうというエネルギーってどこからくるんですか?
大きな力が無いと会社って辞めないですよね。T社のディーラーというところに勤務して、整っているというか、恵まれているというか、いい環境だと思うんですよ。
小出さん:はい。T社のディラーということで、組織って大きくなればなるほど、しっかりしてくるじゃないですか。当たり前だけど、縦とか横とか。それはそれで良いと思うんですよね。ただ、当然だけど、階級などきっちりされている。
だから、お客さんから「こういう風にしてほしい」とか、「こういうことをやってほしい」という時に、営業って間に挟まれる時が多いんですよ。何か要望を受ければ、上に相談して。中間の中間なんです。笑
そんな状況の中、「お客さんに本当に良いサービスが出来ているのか?」ということを考え始めてきたんです。営業という職種なんですけど、ディーラーって来店型営業だったんです。買いにきている人を相手にしているんですよね。それは販売員なんです。
お客さんが「小出孝典」という人間を好きになってくれるので、そのお客様達にもっともっとやってあげたいという気持ちがある。それにもかかわらず、お客さんには「これはダメ」「あれはダメ」って言わなければならない状況が出てくる。それだと、柔軟さが無いなって。会社が大きい分、そうなってしまう。。。
田畑:固まっている感じなんですね。
小出さん:うん、そうなんです。その体制がダメだっていうことを言いたいのではないんですよ。
ただ、僕からみたら、お客さんにもっとよくしてあげられる部分もあるだろうって。
退職して起業したら、T社では出来ないことも、やってあげられるんじゃないかって、思ったんです。
お客さんが喜ぶことを見つければ、きっと、ディーラーに無いものが見つかって、お客さんも喜んで、小出孝典として一緒にやっていってくれるんではないかなって思ったんです。
そこで、車屋さんと保険屋さんを選んで独立をしました。
田畑:100%応えたいのに、社内がきっちりしている分、難しい部分もあったんですね。
小出さん:そうなんですね。お客さんに「ごめんなさい、ごめんなさい」ってしてた。笑
お客さんの喜ぶことをしているのかな?という疑問が生まれてきたんです。
田畑:どんどんやってあげたい気持ちとやれない現実の差が開いていったんですね。その差が飛び出すエネルギーになったんですね。
◆独立時、整複師の資格も取得
小出さん:はい、その通りです。そして、その独立時に、今ではよくやったなと思うのですが、整複師も目指したんです。
田畑:整複師も目指したんですか?
小出さん:はい。目指しました。笑
それを取得するキッカケは、ディーラーの営業として、いろいろな相談を5~6年やってたんですね。そうすると、車だけでなく、体・健康についての知識がまだまだと思ったんです。
営業って雑談が多いじゃないですか。
田畑:はい、私も営業やっていたので、わかります。
小出さん:車以外の別の話題をお客さんにふるんです。健康面、スポーツ面、トレーニングなどの話。また、生命保険なので健康の話をする機会も多いんです。脳梗塞、糖尿病、ガンなど、有名どころはみなさん知っているけれども、聞いたこと無い病名もきく。それで勉強するんです。看護師さんと同じくらいの知識量が必要って言われているんです。だから、健康・体の面でも対応していきたいと思って目指したんです。
そして、その資格があるのは後輩から聞いていたんです。じゃ自分もチャレンジしてみよう!ってね。
田畑:いろいろやろうとしたんですね。すごいエネルギーですね。
小出さん:ただ、やっぱり、この時も周りから全員反対されたんです。苦笑
独立後、仕事をしながら、学校行く、という生活を3年間は毎日続けなければいけなかった。独立期、そりゃ専門学校まで行くとなると周りは反対しますよね。笑
田畑:はい。笑
小出さん:でも、やろうと決心したんです。決意してディーラーを辞めました。体、車、保険様々な相談に応えられるような人間になりたい!って。全部を見れるなら見てあげたいという気持ちだけでした。
田畑:なるほど。車・保険は繋がっているのはわかりますが、なぜ整複師なんですか?
小出さん:例えば、車で事故すると、当たり前ですが、本人の体と車が故障するということになってきます。車は修理が必要ですし、もちろん本人が体の調子が悪かったら、整体が必要になってくる。
田畑:あぁ、なるほど。そうですよね、車が故障したら、体も故障してしまいますもんね。
車、保険、健康という3つのテーマが必要で、それに繋がりがあり、それがお客さんのためになり、社会に提供したいということになったんですね。
小出さん:そうなんです。
NO.1はここまでです。